初ナイトソロ
飛行機は夜も飛ぶ
防府でもナイトフライトの訓練はあったがあくまでも教官同乗での訓練だった
芦屋では数度のナイトフライト訓練の後ソロでナイトフライトを行うことになっていた
ソロフライトは教官の怒声という最高のプレッシャーが無いのだから全て自分の判断次第という不安があっても楽しいと言えば楽しくもあり気楽らくといってもいい
しかし教官は怖いが頼もしくもある
いざとなれば教官が判断してくれるので不安というものはない
昼間の空と夜の空は全く別の世界である
昼間ならどこを飛んでいるのかを知りたければ地形を見ればいい、しかし夜ともなれば闇とその間に点在する光だけ
そこで事前に街がどこにあって灯台がどこにあるなど光が確認できるポイントを調べておいて自分の位置を判定出来るようにしなくてはいけない
もちろん私も参考になりそうなポイントを調べて初のナイトソロに備えてはいた
いよいよ訓練開始、暗闇の中に飛び上がる
まずはポイントとなる光を探す・・・
が、ポイントの光がわからない
光がないのではなくて同じような光がいくつもありどれが自分の設定したポイントなのか分からない
今の時代のようにグーグルマップがあるわけでなし、地図を頼りにポイントとなる光を探すのはいいが、ポイントになろうがなるまいが光のあるところはいくらでもあるのだ
自分が欲しい情報だけを集めてもこうであるはずだという希望的観測でしかない
長くなったので続きます