2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

芦屋へ

無事に?初級過程を終了するとレシプロのT-34からジェット練習機のT-1のある芦屋へ行くことになる 思い返せばこの芦屋での訓練か一番充実していたのではないかと思う 前にも書いたようにそれぞれの学生に、通常は学生二人に教官一人。 劣等生だった綿の事を…

二匹目のドジョウはいない

今どうなっているのかは知らないが当時の防府はパチンコ屋が多いので有名だった ほかの地区のパチンコ屋の閉店時間がほかの地方より1時間遅かったことでも防府の人気レジャーであることがわかる のちに私もパチンコにハマる事になるがそれは機会があった時に…

理不尽

空の世界には曖昧がない 危険か安全か、出来るかできないか結果が全ての世界である パイロットを育てるために教官も一方的に学生を叱り飛ばす 今の時代の学校に通う生徒に対する先生のようにどうしたら出来るか一緒に考えるなんてことは無い 此方が何がわか…

マイナスG

私の担当教官は非常に厳しい指導をする方だった それは指導に熱心であるこの裏返しであり、私たち学生を何とか一人前にしようという思いがある そういう事がわかっていても厳しいのは嫌なものである 優しい教官もいるなか何故こんなに厳しい教官に当たったの…

フライト後の評価

フライトを終えると教官によるブリーフィングが行われ最後にその日の訓練結果の評価を渡される 評価は5段階に分かれていて上から 優、秀、良、可、不可にランク分けされている パイロットは毎日が試験と言われているがまさにその通り 毎日が勝負と言っていい…

重要人物

隊舎に近づくなという事はそこに私たちがあってはいけない重要人物がいることは間違いない どんな理由でその人物が隔離されているかは全く想像も出来なかった しかし秘密というものはそうそう長続きするものではない しばらくするとそこにいる人物が誰なのか…

戦闘機パイロットのジレンマ

現代の航空戦は2機がペアを組んで1つのユニットとして行動するのが基本となっている これは第2次世界大戦でドイツ空軍が編み出したロッテ戦法が基になっている そして機動の判断は編隊リーダーが行い僚機(ウイングマン)はその判断に従うことになる リーダ…

いきなりの空中戦

訓練を順調にこなしていたある日の訓練のこと、その日の同乗教官は初めての教官だった。 訓練空域まであと半分かなというところまで来たときに教官がいきなり 「アイハブ(I have)] とスティック(操縦稈)を私から取り上げた 航空自衛隊の複座機はタンデム…

思いっきり怒られる

ソロフライトを重ね自信もつき始めた時の頃の話 その日もソロフライトのミッションを終えてブリーフィング室に行き椅子に座っていると、部屋に入ってきた教官が私ともう一人の学生を立つように命令した。 その表情はかなりの怒気を含んでいるが心当たりはな…