その2

その時の試験はそれまでの実績により筆記試験はレポートでよろしいという事であった

それまで試験を落ちたものは一人もいないのでわざわざ時間をかけて行うまでもないという事からで、それは何の問題もなく終了した

残るのは実技の航法である

本来ならT-33に受験者と試験官が同乗して行うものだろうが試験官はT-33の操縦は出来ない

そこで学生と教官が同乗しで試験官は教官の操縦するT-33で同行して受験者の航法をチェックする

その際には学生に同乗する教官は学生の操縦に手を貸すことはもちろんアドバイスをすることも禁止されている

 

いよいよ実技が始まったが私のフライトは最後だった

フライトの内容は航法で浜松を離陸した後に伊良湖を経由して尾鷲で折り返して同じルートで浜松に戻るといういつもの訓練コースである、何の問題もないと予想された